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インタビュー:帝京大学医学部附属溝口病院 麻酔科 安藤富男教授・丸山晃一教授

帝京大学医学部附属溝口病院 麻酔科 安藤 富男教授・丸山 晃一教授にお話しをお聞きしました。

2018.05.30


麻酔科専門医研修プログラムの基幹病院になるそうですね。


はい、手術件数の増加に伴い、若手医師の採用・育成を強化したいと考えています。平成29年5月に開院した新病院での研修に加え、複数の特長をもつ関連施設(※)と密に連携することで、専門医取得に必要な症例を網羅できるプログラムとなっています。

当院は急性期病院ではありますが、地域医療を担っている部分も大きく、重症症例に偏り過ぎず一般的な症例も豊富です。まずは当院で基礎的な部分からじっくり幅広く学んでいただき、麻酔科医としてのベースを築いてもらえればと考えています。その後、連携病院でステップアップしてもらい、自分に合った道を見つけてもらえたらと思いますね。

※埼玉医科大学国際医療センター、神奈川県立こども医療センター、相模原協同病院、東名厚木病院、帝京大学病院 など



溝口病院 麻酔科の特長を教えてください。


ひとつの独立した医局として運営していることもあって、大学病院の良さと一般病院の良さを併せ持つ病院だと思います。幸い、臨床は当然のことながら教育や研究に関しても経験豊富なメンバーが揃っていますので、手厚い指導が可能な体制となっています。そして、複数の関連施設と連携していることもあり、各々の目標や働き方に合わせて適切な教育環境・勤務体制を準備することができます。

また、研究に関しても、長年、医療機器メーカーと共に医療器材の開発を行ってきた実績があり、学位取得の研究も行うことが出来ます。研究を通して、科学的な視点を身につけることは、臨床に活きる点も多々あるので、ぜひチャレンジしてほしいと思います。そして、大学病院でありながらも大きすぎない規模であることは当院の良さのひとつです。他科や多職種との垣根が低く、非常に協働しやすいことが、働きやすさにつながっています。



先生の考える「医局の良さ」とは何でしょうか?


はじめに、医局の役割として、主に若手医師にとっては、自分の可能性を広げ選択肢を増やす場所だと思っています。まず「多様な医師との出会い」はメリットのひとつであり、若い時期に、さまざまな専門性・経験・キャリアをもつ医師と出会うことは、自分の適性や興味を見極めることにつながります。“どんな医師になりたいか”を、ぜひ多くの医師の姿を見て決めてほしいと思います。

次に「偏りなく、幅広く学べること」。誰でも苦手分野や興味が薄い分野は、遠ざけてしまうものですよね。医局であれば、不足しているスキルが明示されますし、指導する医師もいるのでバランス良く幅広く学ぶことができます。自分に合う・合わないは、一通り経験してから判断しても遅くはないと思います。私自身も“経験してみたら意外と自分に合っていた”ということが多々ありますし、まだ若いのに可能性を狭めてほしくないなと思いますね。

最後に「最新の情報が集まる場所」であることは、医局を選択する大きなアドバンデージになると考えています。自分で情報を取得するのは意外と大変なもので、集める情報は自分の興味に限定されてしまいがちです。多くの情報が集まる医局に身を置くことで得られる知識・経験は、想像以上に大きいものだと思います。


安藤先生、丸山先生 ありがとうございました。


当科は帝京大学本院(板橋)とは独立した医局として、東京大学や横浜市立大学などの麻酔科と人事交流をしながら運営されてきました。これまで大村昭人先生(元帝京大学医学部長、元医療技術学部長)、工藤一大先生(元国立医療機構横浜医療センター副院長)が教授・科長を務めてこられました。伝統的に医局からの拘束は少なく、出入りが比較的自由であり、科長の人脈で専門病院、他施設への研修なども随時行ってきました。 2010年4月からは、安藤富男が教授・科長に就任し、同時に病院教授2名が着任しました。これにより、常勤医7名のうち麻酔科学会指導医4名、専門医2名となり、充実した指導体制になりました。大学病院でありながら中規模な病院として、各科間の垣根が低く、リラックスした雰囲気の働きやすい環境です。そして臨床工学士(ME)の方々が充実していて、大変協力的です。手厚いサポート体制のもと、基本的な麻酔診療から臨床研究まで楽しくマスターして行くことを目指しています。 また、長年にわたり医療機器メーカーと連携して研究活動を行っており、人工鼻や呼吸器監視装置の開発実績があります。現在は、気道管理、呼吸管理、医療機器開発を中心とした臨床研究と、神経系の基礎研究を主に行っています。


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