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インタビュー:瀨上 友見先生(自由が丘ぶどうの木こどもクリニック 院長) DEPOCのクリニック開業支援

  • 執筆者の写真: 株式会社 DEPOC
    株式会社 DEPOC
  • 6月16日
  • 読了時間: 9分

瀨上 友見先生(自由が丘ぶどうの木こどもクリニック 院長)にお話しをお聞きしました。


株式会社DEPOC インタビュー 

開業を決意された理由


(梅澤)瀨上先生、ご開業おめでとうございます。

私どもDEPOCでは、医師のキャリア支援という視点でクリニック開業支援もさせて頂いています。今回のご開業に至るまで、どのようなお気持ちの動きがあったのか、お聞かせいただけますか。


(瀨上先生)最初は、一般の市中病院や大学病院で働いていて、目の前の患者さんを診療することに大きなやりがいや、学びを感じていました。小児科は、診察するお子さんだけでなく、お母さんたちの生活や、それぞれの家庭環境、家族構成、育児のスタイルにも自然と関わることが多い科です。そういう背景を見ているうちに、「もっと家庭全体に目を配れるような医療をしたい」と思うようになっていきました。


それで、大きな病院からクリニック勤務に転向したのですが、その中で、育児にまつわる相談、たとえば離乳食や授乳、睡眠のことなどを通じて、お母さんたちとじっくり関わることに喜びを感じるようになりました。病気のときだけでなく、(お母さんの)日々の子育てを支える存在になれることに、大きなやりがいを感じたんです。


ただ、雇われている立場では、自分が「こういう支援をしたい」と思っても、すべてを実現できるわけではありませんでした。だからこそ、自分の考える育児支援をきちんと形にして、より自由に、そして深く子育てに寄り添っていける環境をつくりたいと思うようになりました。


(梅澤)瀨上先生のクリニックは、子どもだけではなく、家庭全体に目を配るというのが、とても印象に残っています。


(瀨上先生)子どもが元気に楽しく育つためには、やっぱり一番近くにいるママやパパ、ご家族が安心して子育てできることが大事だと思っています。親御さんが自信を持って子どもに向き合えるようなサポートをすることが、最終的にはお子さんの健やかな成長につながる、私は、そう信じて開業を決意しました。



小児科医を目指されたきっかけ


(梅澤)そもそも瀨上先生、小児科医を目指されたきっかけを、お伺いしてよろしいでしょうか。


(瀨上先生)子どもの頃、テレビで見た発展途上国の子どもたちの厳しい生活環境を目にして、「自分にできることはないのか」と考えたのがきっかけです。子どもたちを助けるために、自分の腕で直接関わることができる、そんな職業に魅力を感じて、「小児科医をやりたい」と思いました。


(梅澤)なるほど。その想いは、今もクリニックの中にありますね。(クリニック内に募金箱設置有)


(瀨上先生)高校生のとき、インドネシアのスンバ島でボランティア活動を経験しました。その経験によって「継続的な支援をしていきたい」という気持ちが、よりはっきりとしたことを覚えています。


実際に小児科医になってからは、日本で家庭を持つようになり、現実的に海外で働くことは難しくなってしまいました。ですが、自分の身近なところでも、子どもたちや育児に関わることがたくさんあることに気づきました。


海外で活動することももちろん大切だけれど、今は日本の中で、自分ができることをしっかりやっていく。それが、いまの私の小児科医としてのスタンスです。



クリニックのロゴに込めた想い


(梅澤)有難うございます。瀨上先生の想いは、クリニックのロゴにも込められていますよね。

株式会社DEPOC 自由が丘ぶどうの木こどもクリニック様ロゴ

(瀨上先生)私がクリニックを開業する際に、ロゴマークに選んだのは、ぶどうの木と羊のイラストです。このロゴには、子どもの成長や家族のサポートに対する私の思いが込められています。


まず、ぶどうの木は非常にお手入れが大変な植物で、根を深く張り、少しずつ枝を剪定しながら育てていきます。私はその過程が、子どもたちの成長にとても似ていると感じました。子どもたちも、成長の過程でいろいろな挑戦や苦労をしながら、自分自身の色を持つ実を結んでいく。ぶどうの木が地域にしっかりと根を張り、お母さんたちと共に子育てを支えていく、そんな姿が、クリニックと重なる部分だと思い、ロゴにしました。


また、羊は「迷える羊」として、よく人間の心情に例えられることがあります。悩んだり迷ったりする生き物としての羊のイメージが、お母さんや子どもたちの心情に重なる部分が多いと感じました。特に、育児には悩みがつきものですから、そうした心が穏やかになる場所として、クリニックに通っていただけたらいいなという思いで、羊のイラストを加えました。


このように、子どもたちが元気に育ち、お母さんたちが安心して子育てできるよう、サポートするクリニックにしたいという想いを込めました。



クリニックのこだわりポイント

株式会社DEPOC インタビュー 自由が丘ぶどうの木こどもクリニック様

(梅澤)有難うございます。瀨上先生の想いは、クリニックの設計にも反映されていますよね?


(瀨上先生)私が最もこだわったのは、感染と非感染をしっかり分けることです。小児科は、発熱や咳、鼻水などの感染症を持ったお子さんが多く来院します。その一方で、ワクチン接種や健康相談、検診に来る方もたくさんいらっしゃいます。この両者が混在することで、健康なお子さんが風邪をもらってしまう、といった感染リスクを懸念していました。


実際これまでも、ワクチン接種のために来たのに、風邪をもらってしまったという声をよく聞いており、できればそれを防ぎたいと考えていました。ですから、開業する際には、感染エリアと非感染エリアをしっかりと分けるということを実現したかったんです。


(梅澤)その辺りは、最初からブレずにお持ちになっており、内装業者さんにも相談させて頂きましたよね。


(瀨上先生)はい。内装業者さんには自分の想いをしっかりと伝え、反映してもらいました。入り口や待合室も、感染のリスクを避けるために分けて設計していただき、今のクリニックの形ができました。自分の想いが形になった内装をみて、本当に内装業者さんには感謝しかありません。



実際に開業支援を受けて


(梅澤)DEPOCの開業支援は、医師と並走し、先生の想いを形にしていく事を第一に考えています。まだ、出来るだけ、先生の手を煩わせない様に心がけていますが、実際に支援を受けられて、どうお感じになられましたか。


(瀨上先生)正直に言うと、もし一人で開業を進めていたら、今のような形にはなっていなかったと思います。途中で諦めてしまったり、うまく進まなかったこともあったかもしれません。DEPOCさんの支援がなければ、開業は実現しなかったと思います。DEPOCの梅澤さんが、ずっと寄り添って、私と一緒に進んでくれたからこそ、心強く感じましたし、本当に感謝しています。


(梅澤)医師と並走するのが特徴でもあるので、瀨上先生と業者さんの色々な打ち合わせに同席させて頂きましたね。


(瀨上先生)外部の業者さんや関係者については、梅澤さんが私の想いをしっかりと受け止めて伝えてくれたおかげで、作業がスムーズに進んだと思います。業者の方々も非常に温かくサポートしてくれました。こんなに多くの業者が、開業に関わってくれるとは思っていなかったので、驚きましたし、本当にありがたかったです。出会い、そしてその支援に心から感謝しています。


(梅澤)有難うございます。DEPOCの開業支援のもう一つの特徴は、職員さんの採用から職員研修まで、対応していることもあげられます。その辺りは如何でしたか。


(瀨上先生)特に印象に残っているのは、スタッフの採用から研修まで一貫してサポートしてもらえた点です。なかでも「はじめまして研修」がとても良かったですね。シンプルな内容で、スタッフ全員で話したりする時間がありましたが、それが予想以上に効果的でした。みんな最初は緊張していたけれど、私も一緒に研修に入ることで、自分の想いを話すことが出来ましたし、スタッフ全員がリラックスできましたし、お互いに打ち解けることができました。


(梅澤)有難うございます。初日の研修に、「はじめまして研修」をすることで、お互いのバックボーンを知るきっかけになり、一体感を作りだすことが出来ます。そこを狙った研修でもあります。


(瀨上先生)初日の研修では、スタッフ全員が、緊張していることを正直に話してくれたのが印象的でした。その瞬間に、みんな同じ気持ちだったのだと気づき、逆にそれがチームとしての一体感を生みました。その後の診療業務でも、良い連携が取れるようになり、スタッフ同士のコミュニケーションがスムーズに進んだと思います。


(梅澤)有難うございます。DEPOCのクリニック開業支援、全体を通して良かった点等具体的に教えて頂けますか。


(瀨上先生)梅澤さんには、長い期間(開業する前年の夏)お世話になり、悩みや相談にもたくさん乗って頂きました。全ての準備を共にしたからこそ、心強く感じ、安心して開業を迎えることができました。



DEPOCのHP制作の感想


(梅澤)有難うございます。今回は、私どもDEPOCが、瀬上先生のホームページも作成させて頂きました。そちらについての感想も頂けますか。


(瀨上先生)私が考えていた「こういうクリニックを作りたい」「こんな診療をしたい」という思いが、ホームページにしっかりと反映されていると感じています。特に、ホームページを見た方々から「クリニックのホームページが可愛いですね」と言われることが多く、とても満足しています。自分の想いが形になって、患者さんに伝わるという点が本当に良かったなと思っています。


ただ、開業直前に施設基準などの資料作りに時間がかかってしまった部分があり、そこはもう少し前倒しで進められたら良かったかなとも感じています。それでも、DEPOCさんのサポートを受けて、ホームページが理想通りに仕上がったことには大変満足しています。

株式会社DEPOC インタビュー 自由が丘ぶどうの木こどもクリニック様

開業を考える医師の皆さんへ


(梅澤)有難うございます。それでは、最後に医師のみなさんにメッセージを頂けますか。

キャリアで悩んでいる先生や、これからクリニック開業を考えていらっしゃる先生に。


(瀨上先生)私自身、子育てをしながら医師として働く中で、若い頃はどうしても焦りを感じることがありました。しかし、今振り返ると、どんな時間も無駄ではなく、少しずつでも確実に前に進んでいくことで、どこかで自分が目指すものが見えてくると実感しています。特に若い女医の皆さんには、焦らず、自分のペースで積み重ねていくことが大切だと思います。自分が本当にやりたいことに向かって進む時期は、誰にでも訪れるはずです。その時が来るまでは、今できることをしっかりとやっていけば、必ず道が開けると信じています。


また、開業の際は、ぜひ開業コンサルタントのサポートを受けることをお勧めします。私自身、医師としての知識やスキルはあるものの、開業に関しては全くの未経験で、何も分からないことばかりでした。その中で、DEPOCさんの支援を受けて、本当に助けられた部分が大きいです。医療を提供する以外の部分に関しても、多くのことをサポートしていただけたので、開業に向けての不安がかなり軽減されました。ですので、開業を目指している先生方には、開業コンサルの重要性を強く伝えたいと思います。


(梅澤)有難うございます!瀨上先生、引き続き、お困りごと等がございましたら、いつでもご連絡頂ければと思います。本日は、お話をお聞かせ頂き、有難うございました。



【インタビュー】瀬上 友見先生(自由が丘ぶどうの木こどもクリニック 院長)

        https://www.budonoki-kodomo.jp/

【インタビュアー】梅澤 晃子 (株式会社DEPOC)

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