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〈社長対談⑦〉OMGの統括監修医 森本耳鼻咽喉科院長 森本雅太様

(安岡)

今日は静岡県袋井市にある森本耳鼻咽喉科の院長であり、OMGの統括監修医の森本雅太先生です。よろしくお願いします。


(森本先生)

よろしくお願いいたします。



(安岡)

森本先生とは、森本先生がご開業される際に、弊社でロゴマークやホームページをお手伝いさせていただきまして、それから気が合い、友人としてもお付き合いさせて頂いています。

今日は、耳鼻科医として医療に貢献されてきた先生が、現役の耳鼻科医としての診療に加えて、「OMG」「OMG KITCHEN」や、お茶のブランドの設立などを手掛けているのか、お話をお聞きできればと思っています。

まず初めに、「OMG」の構想のスタートについて、教えて頂けますか?


(森本先生)

ありがとうございます。僕は2011年に静岡県の袋井市で耳鼻科のクリニックを開業しましたが、まず気付いたのは、医師の数が思っていた以上に足りていないということでした。もちろん、地域のために尽力されて今までの医療を守ってくれていた先生方ばかりなのですが、圧倒的な医療過疎地域でありクリニック一件当たりの患者数が非常に多くて、現場は疲弊していました。

僕は当時32歳で、比較的エネルギーがあったので頑張れる体力がありましたが、医療過疎に加え、医師にも高齢化の波が来ている事もあり地域医療の質があまり担保できていない状況であったと思います。



その様な中、ある思い出深い患者さんがいました。高齢の患者さんなんですけど、袋井市の基幹病院が閉鎖して隣の市の掛川市と病院を統合したんですね。心臓の手術歴のある方だったので、基幹病院への通院が必要でした。しかし、統合してしまった影響で、隣の市の新病院まで行かなきゃいけなくなってしまって。バスを乗り継ぎ片道3時間で、2時間待ちの診療で帰ってきて、朝に家を出て、帰宅が夕方17時みたいな日が、月に1回、必ずあるという方がいました。近隣の医療機関も、今までの基幹病院で診療をしてもらってるんだからそちらで診てもらった方が良いと思うよ、みたいな感じで、その方を近くで診ようとしてなかったみたいなんですよ。


(安岡)

なるほど。医療過疎で地域ではありそうなお話ですね。


(森本先生)

耳鳴り症状があった患者さんだったので、当院にも受診されていました。すると、ある日「心臓の方も先生のところで薬を出して、診てくれないか」って相談を受けたんです。

僕、耳鼻科医なのに。これはちょっと危機的状況だと、今のままじゃこの地域の医療ってまずいんじゃないの?っていう考えが芽生えたのが、スタートですね。


(安岡)

なるほど。地域医療も含めて、森本先生に出来ることを考え始めたきっかけですね。


(森本先生)

はい。耳鼻科医のフィールドを越えて、地域医療を担う医師としてなのか、未来を心配している一市民としてなのか自分として何ができるかをいろいろ考えました。予防医療として「運動」「睡眠」「食事」のどれかに着手するべきだと考えました。

しかし、僕は食事を作る事もできないし、運動はプロの方もいるし、睡眠は睡眠時無呼吸ぐらいしか分からないので、耳鼻科医が医療からのアプローチを考えた時に、単科で何かしら一歩進むのはハードルが高かったんです。その時に、たまたま「コールドプレスジュース」という飲み物に出会いまして、これなら料理じゃないので自分で作れるなと思い、食を通じた予防医療にトライしたのが現在のOMGのスタートです。



(安岡)

なるほど。現在、日本中が抱えてるという部分は多々あるんじゃないかなという気がしますね。医師の偏在とか一極集中はとても問題視されていますので、そういった意味で何らかの課題解決の一つとしては、非常に面白い取り組みだと思います。

国民皆保険があるので、予防という考え方が、どうしても芽生えにくい部分かと思います。予防の領域は中々手を出しづらいところで、医師が直接、食からアプローチしてみようっていうのはいい取り組みですね、本当に。


(森本先生)

ありがとうございます。

クリニックってあくまでも安岡さんがおっしゃったように、病気になった人を待つだけなんですよね。要するに受動的なんですよね。

では、能動的な医療って何なのかな、どうやって外に出ればいいのかなっていうところで、その市民の皆さんのヘルスリテラシーを高めるために講演活動などを始めたんですけど、実際にはプロダクトがないと机上の空論じゃないですけど、うまく伝えられないと思いました。


(安岡)

なるほど。

目に見えてそういうものがあると、そこに付随して何かくっついていける部分が出てくると思うので、確かに分かりやすいですよね。先生方のお話もいくら簡単にお伝えしようとしても、なかなか伝わりづらいという部分もあると思いますし、医療者側の方々がお伝えしたいことと、患者さんが受け取ることっていうのって、聞いたはいいけれど、結局、続かないとか、何かやってみようと一瞬思ったとしても結局、病気になって病院にかかるっていうような話になってしまう部分は大きいと思うので、そういう能動的に何か患者さんに対してアプローチできるっていうと、やっぱりプロダクト、何か商品があったりとか、物があるとアプローチはしやすいですよね。


(森本先生)

はい、そう思いました。


(安岡)

実際に「食」に手を付け始めて、コールドプレスジュースはどういう形で注目されましたか。



(森本先生)

やっぱり利便性ですよね。コールドプレスジュースはジュース1杯で野菜をたくさん使うのでいろんな栄養素が取れます。ビタミン、ミネラル、食物繊維など1杯で朝ご飯、サラダボウル1個分の栄養素がすごく取れる、そういう触れ込みからスタートしました。

レシピを決めてしまえば、僕が作らなくても、医療従事者でない人でも作るのが難しくないところですね。自分でなくても医療ができると感じました。(これを医療と言っていいのかわかりませんが…)


(安岡)

そこまで落とし込めるってことですね。


(森本先生)

そうですね。もちろん僕含めた医師が伝えるほうが影響力はすごくあると思うんですけど、そうではないスタッフたちが、その仕事やプロダクトを通じてお客さんや家族などとコミュニケーションをとる。

さらに健康への感度の高いお客さんは当然、様々な予防医療にも詳しいのでスタッフも勉強するのでリテラシーは高まりますよね。


(安岡)

高まりますよね。


(森本先生)

そうすると、どんどんその輪が広がっていくだろうみたいなイメージでした。


(安岡)

なるほど。能動的に病気になってない方に対してのアプローチっていう意味では、スタッフがまず理解し、さらにその外側にはOMG、コールドプレスジュースのお客さまっていう話になっていくと、1回の講演よりも、皆さま方が自分たちで体感するとか、自分たちで考えるっていう意味では非常にいい取り組みですね。


(森本先生)

はい。


(安岡)

今、OMGに関してっていうのは、コールドプレスジュース以外に何かやられてらっしゃいますか。


(森本先生)

オープン当時はジュースだけでしたが、今は特にローカーボ、低糖質の食事を提供しています。



(安岡)

ローカーボっていうのは肥満に対してっていうことになるんでしょうか。どこの目線で、栄養と何らかの予防したい疾患とかもあるとは思うんですけど、その辺りって何かお考えになってらっしゃいますか?


(森本先生)

ローカーボっていうのは、わかりやすいのは糖尿病だと思うんですけど、予防医療を考えた時にバランスの良い食事はもちろんですが、それに加えてカロリーを制限することが基本的な食事療法の一つであって、細胞の老化を考えた時に栄養素の中でも糖質の制限が今主流になっています。また老化に伴って様々な疾患も増えていくと思いますが、糖質制限による健康寿命の延伸も期待されているんですよね。それと、抗加齢を勉強していくと、酸化と糖化っていうのに行き着きます。

特に糖化は血管を硬くしてしまったりとか、タンパク質の変性を起こしてしまったりします。例えば白内障もそうなんですね。水晶体のたんぱく質が変性を起こし白濁していくんですね。いろんな臓器の老化に関わってくるです。そこが予防医療につながるだろうっていうところで、糖質を取らない、極力、減らすっていうことがとても大切と思っています。


(安岡)

なるほどですね。


(森本先生)

また、酸化については抗酸化物質を積極的に取っていくっていうところで、OMG KITCHENでは低糖質だけでなく、旬の野菜をしっかり取っていただくっていうことも主眼にしてます。

野菜でも旬の野菜を取ることが非常に栄養素を含めて、いい野菜なんですよね。夏に夏野菜を食べるっていうのは。これは抗酸化物質がふんだんに含まれているといわれているので、そういうところもちょっとこだわって提供しているっていう感じですね。


(安岡)

先生がそれを監修されてやっているということですかね、料理に関していえば。


(森本先生)

はい、そうです。


(安岡)

非常に面白い取り組みなんですけど、実際、先生がレシピを考えるっていう形になるんですか。


(森本先生)

いえ、違います。うちのキッチンは僕だけでなくて管理栄養士などの栄養をしっかり考えてくれる専門家スタッフが複数在籍していて、その方々がレシピを考え、みんなで試食をしながら決定させていただいてます。


(安岡)

なるほどですね。キッチンってなると、味とか食べやすさとか、そういうことも出てくると思うんですけども、その辺りで気を遣ってることっていうのってありますか。


(森本先生)

やっぱりおいしくないと続けられないっていうところがあるので(笑)。

健康イコールあんまりおいしくないし、少し妥協が必要な形だと続かないことが食を通じた予防医療のボトルネックになってると思うので、そこに関しては、みんなこれだったら食べれるよね、これだったらおいしいよねっていうのを必須条件にして提供するようにしています。


(安岡)

健康食だからまずくて当たり前だよねとか、しょうがないかみたいなものじゃなくて、おいしくて健康になるっていうところを目線としてやられてるっていうところですかね。


(森本先生)

そうですね。逆に、これうまいなと。これ健康なの?みたいな、逆の驚きみたいな、それが実はOMGという名の由来なので。


(安岡)

オーマイゴッドっていうことですね。


(森本先生)

そうなんですよ。「これおいしいけど何?」「健康にいいの?」「これで健康になっちゃうの?」っていう感じです。


(安岡)

それはいいですね。僕の印象も健康食とか、そういう食事っていうのは、おいしくないようなイメージっていうのは、まだまだどこかで持っていて、そういうところを変えていく、意識を変えていくっていうのも一つあるのかもしれないですね。一般の方もっていうことですけども。


(森本先生)

はい。


(安岡)

どうしても男性っていったら、「お肉をいっぱい食べたい」とか、「お酒をいっぱい飲みたい」とかがあるんですけど、そこのところを全部じゃなくてもいいので、まずは1食、変えていく。そうやって健康の意識を高めていくっていうのは一つありなのかなって、お話を聞いてて思いますね。


(森本先生)

そうです。そのとおりだと思います。


(安岡)

抗酸化っていうお話ありましたけども、ストレスも酸化になっていくっていう話も聞いたことがありますので、そういった意味ではストレスなく、どっちかっていうとおいしく、楽しく、食も含めてやっていこうみたいなことがあると確かにいいかもしれないですね。


(森本先生)

そうですね。


(安岡)

今お茶を手掛けているっていうお話があったんですけど、その辺ってどういうきっかけと、どういう形で進めてらっしゃるんでしょうか。


(森本先生)

もともと僕は大学院に在籍していたときにお茶の研究に携わっていました。たまたま僕の出身大学の昭和大学で発見された物質であるカテキンっていうポリフェノールをご存じですか?


(安岡)

カテキンですか。


(森本先生)

はい、そうなんですよ。

カテキンもまさに抗酸化物質なんですけども、花粉症に対して効果があるということで、耳鼻科医としての研究テーマの一つでした。

ちょうど、今開業している静岡は、まさにお茶の産地なんですよね。強い縁を感じまして、知り合いの社長にお茶屋さんを紹介してもらって、お茶で何かやりたいっていう話したら、ぜひやりましょうって。ご縁ですよね(笑)


(安岡)

本当にご縁ですね(笑)



(森本先生)

「べにふうき」っていう茶葉があるんですけど、一つの臨床的なエビデンスとして、アンケートを取ってみたんです。

クリニックで、「アレルギー性鼻炎に対するべにふうきの効果」として、アンケート調査を行う為に毎シーズン400~500人に配って、試してみました。結果としては、約80パーセントの人が、効果があったと回答いただきました。これはワンレポートですが、すごく反応が良かったんですね。僕が大学時代に研究してたのってここに繋がるんだなと実感しました。

せっかく静岡で開業して、地域で密着させて頂いているので、何かしら僕なりの恩返しができないかと思っています。このTEA GROBDというお茶のブランドは、日本人はもちろん、海外向けの輸出も考えています。


(安岡)

なるほど。私もこのお名前を見たときに、きっと海外戦略を考えてるんだろうなとちょっと思った部分があったので、やっぱりそうかと今、答え合わせができました。


(森本先生)

そうなんです。


(安岡)

日本の文化っていう意味でも、これから海外への理解っていうのは絶対に必要になってくると思いますし、欧米も含めて非常に意識が高い方も多いと思うので、お茶は日本のものとして発信がしやすいんじゃないかなっていう気はしますよね。

研究されてたことと、予防医療の部分と、開業されたところの合致がものすごいはまってますね。本当に先生、素晴らしいご縁ですね。


(森本先生)

本当、そうなんですよ。

僕自身スピリチュアルなことはあまり信じる人じゃないんですけど、神様のおぼしめしだと思って突き進むしかないみたいな気持ちです。


(安岡)

分かります、そのぐらいこの感覚がありますよね。要素が揃っていれば、やっていこうっていう気持ちになられているっていうのはよく分かりますね。ありがとうございます。

ほかに活動の中で付け加えていきたいことはありますか。


(森本先生)

TEA GROBD(お茶)関連で言うと、静岡県浜松市春野町のお茶なのですが、実は春野町の集落って、オーガニックで有名な集落なんです。


(安岡)

オーガニックを作っている集落っていうことですか。


(森本先生)

はい!そうです。オーガニックの野菜しか作らない集落なんですよ。オーガニックの基準としてには日本ではJAS規格というのがあって、3年間、化学肥料を使ってない土地でないと認められないという厳しい基準があるんですよ。


(安岡)

なるほど。


(森本先生)

自分の畑が無農薬を使っていても、隣の畑でたくさんの農薬を使用していたらJAS規格を満たさないなんてこともあるんですよ。それくらいきちんとした認定基準があるんですね。


(安岡)

そういう意味なんですね。そういう意味でその集落が全部オーガニックっていうことなんですね。


(森本先生)

そうなんですよ。そういう地域って実はあまり日本に無くて、春野町は世界でも知る人ぞ知る地域なんですよ。春野町オーガニックツアーがツーリズムで来るぐらい。

スーパーニッチなんですけど、オーガニックは海外では非常に重要視されている部分でもあるんですよ。


(安岡)

そうですよね。オーガニックっていうと、話題にはなりますよね。


(森本先生)

特に海外のものを取り入れる人たちっていうのは、オーガニックにしか海外は信用しないみたいなところがあるので。


(安岡)

海外でもそういう地域ってあるんですか。


(森本先生)

ドイツでは、ここのゾーンは有機畑なので、化学薬品は持ち込まないでくださいとシャッターもあるくらい、厳格に分けている地域もあります。


(安岡)

なるほど。そういう意味では、日本でそこまで何かするっていうイメージないですね。


(森本先生)

そう。なので春野町の茶葉を使ってるっていうのが、このお茶のこだわりです。


(安岡)

非常に良いこだわりで、しかも分かりやすいですね。

そうすると、これから海外の売り込みとかも何らかのオーガニックのインフルエンサーだったりとか、その辺りとのコラボレーションとか、どんどん広がっていきそうですね。

その他、今後やっていきたい事やこれからの展開などはありますか。



(森本先生)

医療と食は、親和性が高いと思ってはいるのですが、一般的に皆さんの意識の中で食事≒健康にはまだなってないと考えています。予防医療を語る上で、健康になりたかったら、まず「病院」ではなくて、まず「食」という方向付けが大切だと思っているので、どういう建付けにしていくかが今後の課題です。

クリニックの取り組みとしては、栄養療法を取り入る予定です。栄養解析をして、どういうビタミンが足りないとか、アミノ酸が足りないとか、細かい所までアプローチできるところまでは行っているので、今後は、よりパーソナルに、見れていけばと考えています。

例えば、患者さんが病院にかかって、まずは、栄養解析と食事の提案と治療行って、食事でも上手くいかない場合は栄養療法も加えるという様な、医と食を近づけていければなと考えています。


(安岡)

すごく面白い取り組みですね、不健康にならないためにどうしていったらいいのかっていう予防の考えって、本当に普段の生活習慣から改善できてくると、とてもいいですよね。

私の身近なイメージでいうと、お酒を飲む前にウコンを飲みましょうっていうのって、まだ単発的な考え方になっていますけど、あれもウコンを使って、お酒に負けない体つくりをしましょう。という事かと思います。

先生のおっしゃるような、もう一歩生活の身近な部分に入ってくると、より皆さまの健康っていうのが守っていけるのかなっていう感じは、お話、聞いてて思いました。ありがとうございます。

これからは医と食を近づけていって、OMGであれば地域、お茶であれば世界展開というところで考えていらっしゃるという形でよろしいでしょうか。


(森本先生)

はい!夢は大きく!


(安岡)

非常に楽しみな取り組みだと思いますので、是非とも、また進捗も教えていただければと思います。期待しておりますので頑張ってくださいね。


(森本先生)

はい、お願いします。


(安岡)

ありがとうございました。


(森本先生)

ありがとうございました。


森本雅太先生は開業をされる際も非常にアグレッシブに動かれ、開院時から非常に多くの患者さんを診療している。また、地域医療だけでなく、医と食で世界戦を戦おうとしている、起業家としての森本雅太さんから目が離せない。

 
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