インタビュー:順天堂大学医学部 精神医学講座

順天堂大学医学部 精神医学講座 加藤 教授にお話しをお聞きしました。

2021.5.28


順天堂大学 精神医学講座の特徴を教えてください。


当講座の特徴として、基幹病院である順天堂医院と越谷病院を中心に、浦安病院、東京江東高齢者医療センター、練馬病院、静岡病院の6つの附属病院にてバランスよく多彩な経験を積むことができる点が挙げられます。それぞれの病院の特性を活かしながら、一般精神医学、総合病院精神医学、コンサルテーション・リエゾン精神医学、MPU、高齢者精神医学など幅広く学ぶことができます。このシステムでは精神科専門医、精神保健指定医を取得するために必要な症例を附属病院内で網羅することが可能です。  各病院に教授、准教授がおり、指導体制も充実していますので、精神医学を学ぶ場所として非常に適した環境だと思います。現在、当講座には50名ほどのスタッフが在籍しており、どんな領域でも必ず詳しい先生がおり、充実した指導を受けられます。  また、病病連携・病診連携を積極的に推進し、多くの医療施設と密接に協働することで、地域精神医療の発展にも注力しています。専攻医の先生方が、関連病院で診療や当直を行わせていただくことで、大学病院に偏ることなく、幅広い臨床経験を積ませていただいています。



教育方針についてうかがえますか。

良き精神科医を育成するために、「1.世界標準の精神医学的診断・治療を提供する。」「2.研究マインドを持ち、社会に生涯貢献できる精神科医を育成する。」「3.未来の精神医学を創る。」これら3つのミッションを掲げています。 医学は急速に進展していて常にアップデートされています。今、最新のエビデンスで治療ができていても、10年後も同じ治療を続けていると医師として社会に貢献できなくなってしまうかも知れません。私は、当講座で生涯にわたる『学び方』を習得してもらいたいと考えています。精神医学において本当の真実は患者さんの中にあります。そこに未来の精神医学があるわけですから、常に目の前の患者さんから学び続けることができる精神科医を育成したいと考えています。



2020年9月1日に設立した 「気分障害センター」について教えてください。


私は長年、双極性障害の研究に従事してきました。うつ病や双極性障害は、精神疾患の中でも悩んでいる患者さんが非常に多い疾患ですが、その診断・治療を専門とする機関は実は多くありません。特徴的な診療として「双極性障害治療立て直し入院」を開始しました。これは2週間の入院期間に、脳画像、脳波、内分泌検査、構造化面接、認知機能検査、心理検査など行い、その結果から診断・治療の見直しを行うものです。ご不安を抱える患者さんが「ここに相談すれば大丈夫」と思っていただけるようなセンターを目指しています。


入局を考えている方へメッセージをお願いします。


当講座の男女比はほぼ半々、出身大学も様々で学閥もありません。一人ひとりが、のびのびと自分のモチベーションで仕事ができるような組織作りを目指しています。ぜひ、当講座で楽しみながらキャリア形成をしていただきたいと思います。資格取得、学位取得、研究、留学、結婚、出産、育児など、何一つ諦めることはありません。海外で留学中の先生や子育てしながら研究を行っている先生もいらっしゃいます。中途入局も受け入れていますのでご相談ください。



加藤教授、ありがとうございました。


順天堂大学 精神医学講座

精神医学教室は1950年(昭和25年)に懸田克躬教授のもとに開講され、2020年(令和2年)の開局70周年の年に、5代目となる加藤忠史教授が着任し、世界標準の精神医学的診断・治療の提供、研究マインドを持ち生涯貢献できる精神科医の育成、未来の精神医学を創る先端的研究の展開を目指し、教室員一人一人のモチベーションを活かした教室運営を進めています。 現在の社会が置かれているさまざまな困難な状況のもと、精神医学が科学として、医療としてますます重要な貢献をしなければいけない中で、私たち順天堂大学医学部精神医学講座では教室員一同、臨床、教育、研究に励んでいます。